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吟詠と音楽

音の正体  音の種類  倍音の不思議  音律  共鳴

 音の種類
 純音(じゅんおん)
 
440Hzの音叉は、ピアノなど楽器の調律に用いられます。
音叉の音はプーンという変哲もない音色で、その波形は下図のような単純なものです。
 
このような一定の周波数のみの音を純音と呼びます。
音叉の音も現実には純音に近いものの、完全な純音ではありません。
完全な純音とは、一つの周波数の正弦波からなる音のことで、理論上の音です。
楽音(がくおん)
管楽器、弦楽器、ピアノ・オルガンなど、旋律を奏でる楽器の音は、高さが明確なだけではなく、楽器ごとに特徴的な音色を持っています。波形は純音とは異なり複雑です。
周波数が安定し、音色に特徴をもつ音を楽音と呼びます。
複雑な波形は、楽器の種類によって異なり、それが楽器毎の音色の違いとなります。
(純音に比べて楽音の波形が複雑になるのは、後に述べる倍音の働きによります。)
   
ヴァイオリンの波形 
 
フルートの波形
 噪音(そうおん)
シンバルの音と大太鼓の音は、音色が異なるので聴き分けることができますが、どちらも音の高さは不明確です。このような音を噪音と呼びます。
 騒音
楽音や噪音は物理的判別であるのに対して、騒音は主観的判別になります。
楽音であろうと、噪音であろうと、聴く者がやかましいと感じるなら、その人にとっては騒音ということになります。