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吟剣詩舞の舞台

神武館道場発表会 平成16年4月18日 神戸文化大ホール

 
オープニング
祝賀の舞
吟詠:原瑞鳳

初代家元・故青柳芳枝をしのびて
 
 詩舞
 
構成番組
雨月物語 菊花の約
作:上田秋成
脚色・演出:青柳芳寿朗
 本年度の発表会における構成番組「雨月物語・菊花のちぎり」は、
ナレーションを一切使わずに物語を表現して行く構成に挑戦しました。

Opening
  青々たる春の柳 家園(みその)に植うることなかれ
交わりは軽薄の人と結ぶことなかれ
楊柳幾度か春に染むれども
軽薄の人は絶えて訪う(おとのう)日なし
 
 
 
里人たちの踊り
 
 
  播磨の国加古の駅に、年老いた母と暮らす丈部左門(はせべさもん)は、旅の途中この里で病に倒れた武士を(赤穴宗右衞門)介抱して助ける。宗右衛門は左門と義兄弟の契りを交わし、重陽の佳節に再会する約束をして国元へと立つ。   
 
 
  約束の日、左門は酒食を整えて宗右衛門の帰りを待つが、日が暮れても宗右衛門は戻らない。あきらめかけて戸を立てようとする時、暗闇の中に宗右衛門の姿が見えた。喜ぶ左門に、宗右衛門は自分がすでに死者であると告げる。
宗右衛門の霊が左門に語る・・・「私に邪心をいだく赤穴丹治によって、私は城外に閉じ込められてしまった。再会の約束を違えるなら、あなたは私をどんな人間と考えるかと思うと遣る瀬無く、ひたすら思い沈みましたが逃れる術もありません。『人は一日に千里を行くことは出来ないが、魂なら一日に千里を行く』という古人の言を思い出し、自ら命を絶って、今宵風に乗って約束を果たしに参りました。」
 
 
 
   左門は真相を究明すべく母に別れを告げて旅立つ。  
 
 
 赤穴丹治は館を尋ねてきた左門を殺害しようとするが・・・
 
 
フィナーレ