|
時には一題の詩を、前半を男性で後半を女性で・・・というように異なる本数で吟じることがあります。このようなケースを音楽では転調といいますが、吟詠の場合にはそもそも調というものがありませんので、カラオケでキーを変えるのと同じで、単なる移調ということになります。
カラオケで歌っている時、突然途中でキーを変えると無茶苦茶になってしまいます。そうならないようにするには、吟者や聴者に本数の変更を知らせる間奏(前奏)が必要になります。
伴奏の途中で本数を変える場合、もっとも自然に聴こえるのは上下5律差の本数への移調です。たとえば二本なら七本か九本になります。
関係の薄い本数への移調の場合には、SE(噪音)を入れるなど、違和感を減少させる工夫が要るでしょう。
|
|
|
桶狭間を過ぐ |
|
|
大田錦城 |
|
元の伴奏 2本
|
|
2本から7本へ移調する伴奏
|
|
|
(吟詠2本)
荒原古を弔う古墳の前
戦い克って将驕る何ぞ全きを得ん
(短い7本の間奏の後は吟詠7本)
怪風雨を吹いて昼晦(やみ)の如し
驚破す奇兵の天より降(くだ)るかと
|
|
|
音楽の無断使用はできません |
|