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吟詠とクラシック・オーケストラのコラボレーション |
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平成18年8月2日 アルカイック大ホール
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トーク番組 |
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名槍日本号 |
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平成18年8月20日(日)、夏恒例の関西クラウン吟詠家ジョイントリサイタルがアルカイックホールにおいて開催されました。
昨年の公演終了直後、「次回は当公演20周年記念になるので、特別企画として、舞台で生のオーケストラ伴奏で吟詠をやってみたいのですが・・・」と相談を受けました。
非常に有意義な企画と思いましたが、この企画を実現することは、私にとってはかなりの困難が予想されました。私がシンセサイザーで伴奏を作る場合とは異なる課題がいくつも横たわっていたからです。
かといって、いつかは是非やってみたい試みでしたし、お話をいただいた時こそがチャンスかも知れないと、それらの課題に対する具体的なアイデアも浮かばぬままお引き受けしたのでした。 |
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生のオーケストラ伴奏による吟詠は、そのこと自体は目新しい試みという訳ではありません。
今回の企画が特別なものになるのは、オーケストラの指揮に井ア正浩先生を迎えることです。
そしてオーケストラはクラシック音楽を専門とする楽団であるということです。
井ア先生は来年からハンガリー・ソルノク市音楽総監督に就かれます。もしこの企画がご就任後であったら実現しなかったかも知れません。
その井ア先生が指揮する純クラシック音楽のオケーストラと吟詠の競演になるわけです。
演奏は、ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団です。
果たしてクラシック音楽畑の方々が吟詠の音楽的個性を理解し、吟詠と一体になってもらえるか・・・それが未知数でした。
伴奏曲は五線譜にしますので音符としては伝わります。しかし、吟詠の息づかいや独特の抑揚、間といったような日本的な感性は楽譜に表すことができません。
吟詠の曲目は「名槍日本号」「月夜荒城の曲を聞く」「大楠公」「近江八景」の4題で決定しました。
楽器の編成も具体的に決まり、私の譜面待ちとなったのですが、当方はいつものように作曲の仕事が詰まっていて少々焦り気味でした。 |
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いよいよ公演前日になりました。井ア先生のコンサートは拝聴したことがありますが、お目に掛かるのは初めてでした。
ご挨拶の後、さっそく曲の打ち合わせがありました。
端的なご質問やご提案に、私が抱いていた諸々の心配は一瞬に吹っ飛び、棒を振っていただけることに改めて感謝しました。
そこへオーケストラのコンサート・ミストレスが来られ、3名で更に打ち合わせをさせていただきました。
ステージでのリハーサルがはじまりました。
この日のリハーサルは、この企画だけではなく、第2部の構成番組のリハーサルもあり、時間が限られています。各曲はほとんど1回づつのリハーサルしかできません。
井ア先生のリハーサルはさすがにすばらしく、大変貴重な勉強をさせていただきました。 |
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翌日は晴天に恵まれ、予定通り第1部は午後1時に開演しました。
まず、井ア先生指揮・カレッジ・オペラハウス管弦楽団演奏によるモーツァルト「フィガロの結婚」序曲、マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲から始まりました。
つづいて「吟詠の音楽性とその未来」と題した15分程度のトーク番組に移りました。
出演は山岡哲山先生、伊ア正浩先生で、私が進行役を務めさせていただきました。
トーク番組が終わるといよいよ吟詠とオーケストラのコラボレーションの本番です。
吟詠側の立場で、良かった点、反省すべき点、新たな課題の発見がありました。
私がクラウン吟詠会のリサイタルのお手伝いをさせていただくようになった頃(約20年前)には、今回のような企画の実現は遠い夢の話でしたが、吟詠会の皆様には実現となったこの公演を新たなスタートとされ、更に階段を昇って行かれますことを期待して止みません。 |
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