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午後6時開場、7時開演の予定でしたが、リハーサルの結果、終演時刻がかなり遅れるということで、急遽開演を15分前倒しせざるを得なくなりました。開演の頭は式典だったのですが、副市長が7時でないと来れないらしく、止むを得ず、チェコ・チームの1回目の舞台を先にしてもらうことになりました。
指定席なので観客は7時開演に合わせて来場するでしょうから、彼等の1回目の舞台は前座のような格好になってしまい、大変申し訳なく思ったのですが、理解を求め、彼等も了解してくれました。
式典では、副市長さんの挨拶の後、山岡哲山先生からマシュトフ児童養護施設の代表に公演の入場料が寄付されました。
客席は満席でした。私達音響と最善列の端のお客さんとは正に隣合わせ・・・合図は小声でしなければなりません。
音響さんは仕込みの時には近所のおじさんみたいなTシャツ姿でしたが、本番には黒のシャツにシルバーのネクタイを締め、ちょっと俳優のジャン・レノのような渋い男に変身していました。服装を褒めると、ニヤっとしていました。
舞台前で吟じる吟者用のワイヤレスマイクは4本、マイクに青、赤、黄、緑の線が入っていて、吟者が持って出る色をその都度確認して音響さんに伝えねばなりません。音響さんが自分で確認して、そのフェーダーを上げてくれれば済むのですが、なぜか彼はいちいち教えてくれと言います。本番になると、私と通訳さんと音響さんとで「赤だ、黄色だ・・・」と、小声でゲームをしているようでした。
第一部が終わり、休憩になりました。
通訳さんもタバコを吸うので、ボリスさんと三人で喫煙所へ向かいました。「やっと一服・・・」と火をつけたところに、緊急の呼び戻しがかかりました。
突然TVの生中継がやって来たというのです。実際は突然乱入してきたわけではなく、前もって申し入れがあったのですが、公演の様子を適当に撮影するだけと思って執行部も特に皆には報告していなかったらしいです。ところが取材班がたまたま休憩の時間に来てしまい、「公演の様子を流したいので、舞台で何かやって欲しい」と言うのです。
舞台裏は大慌てです。急遽多田正満先生に剣舞を舞ってもらうことになりました。
音響も急いで伴奏を用意しなければなりません。しかし音響さんは休憩に行ってしまっています。しかたがないので私が操作して音出しし、なんとか中継に間に合いました。
そういうことで休憩か何か分からぬまま第二部の開演となりました。
チェコ・チームの舞台は素晴らしい出来で、地元の観客から口笛と大拍手が起こりました。 |
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Smytec |
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Zavadka |
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第二部のテーマは「日本の美」、スクリーンに日本の風景が映ると、音響さんも通訳さんも時々興味深か気に見ていました。映像にはチェコ語の説明が編集してあり、観客も理解しやすかったと思います。海老澤先生ご苦労様でした。 |
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終演まで客席は埋まっていました。終演後出演者たちはロビーに回り、送り出し(観客をお送りする)をしました。 |
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打ち上げ |
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全員ホテルに戻り、簡単な打ち上げが行なわれました。
チェコ・チームも参加してくれました。
団長の山岡哲山先生から参加した各流派に感謝状が贈呈され、つづいてチェコ・チームにも記念品が贈られました。チェコ・チームからは日本側にチェコ・ワインなどが贈られました。
終宴に近付く頃、マレックさんがそろそろ帰らなければならないと言うので、駐車場まで見送りに行きました。3年振りの再会でしたが、ゆっくり話す時間は持てませんでした。もし、再びチェコを訪れる機会があれば、その時は彼等の住むブルノへ行って見たいと思います。 |
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チェコの民族的な飾りの付いた帽子 |
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それぞれにチェコ・チームと記念撮影をしたり、日本側からのおみやげの紙風船で遊んだり、短い交流の時間でしたが、お互いにいい思い出が作れたと思います。 |
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