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午後2時から日本側のリハーサルが始まりました。
自分の不注意からデジカメのバッテリー切れです。充電器はホテルに置いてきたので、為す術がありません。
音響、照明の通訳として、日本語を習っているチェコの学生さんが3人付いてくれました。チェコに日本語を専攻する学生がいることを少し嬉しく思いました。
実際のところ、音響さんへのキュー出しは通訳を介するとかえってタイミングが悪くなるのですが、せっかく来てくれているのですし、これもまた親善交流、世間話でもしながら楽しくやりましょう。
案の定、吟詠の先生方から音量の不足を訴えてこられます。音響さんにリミットぎりぎりまで上げてくれるよう頼みましたが、それでも音量が足りません。機材のパワー不足なのでこれ以上どうすることもできません。
筝演奏のマイクのセッティングも決まり、本番では舞台袖の先生方に筝とマイクをスタンバイしていただくことにしました。当然ながら暗転幕などありませんので、衣装を着けた出演者が舞台転換する姿は観客から丸見えになりますが、海外でのチャリティー公演ということで許してもらえるでしょう。
筝で思い出したのですが、仕込みの時、音響さんが舞台上センターに「ギター用の返り」だと言ってスピーカーを置くので、「これは必要ない」と断ったのですが、それでもしつこく置きたがります。
「このスピーカーは要らないです」
「ギターの演奏があるんだろ?」
「え?ギター演奏?」・・・しばらく問答して分かったのですが、彼は筝のことを日本のギターだと想像していたようです。
日本側のリハーサルが終わりに近付いたころ、マレックさんが到着したと知らせがありました。音響を離れるわけには行かないので、ボリスさんに彼の車をホテル駐車場へ案内してくれるよう頼みました。
リハーサルのわずかな隙間を見て廊下に出ると、マレックさんたちが居ました。マレックさんの妹のダナさんがリーダーを務める舞踊チームも程なくホール入りするとのことです。感謝の意を伝え、すぐに音響に戻り、日本側のリハーサルを終えました。
ホールには200名分もの楽屋はないので、ほとんどの出演者は一度ホテルに戻り、夕食をとった後、ホテルで衣装着けして再来する段取りになりました。
マレックさんたちを楽屋に案内した後、すぐにチェコ・チームのリハーサルにかかりました。午後6時会場なので30分〜40分で終えなければなりません。まずは、マイクのセッティングと音合わせです。
本番でのマイク・セッティングはマレックさんたちで行なってくれることになり、ひと安心です。
15分づつ、2つのパートをお願いしていましたので、彼等はそのように構成してきてくれたようです。3年前にバーリーゲンで見たものとは少し異なった構成にしてありました。
彼等の演奏と舞踊はアマチュアとは思えないほど上手なのですが、私が好きなのは、彼等の演奏や舞に熱いハートが感じられるところです。 |
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